エピローグ:それは息子の一言から始まった

今年(1999年)の4月のことである。息子1号が歯医者で前歯を二本抜かれた(詳細はこちらを参照)。麻酔をうたれて歯を抜かれる間、全く泣かず、耐えたそうである。5歳にしては大したもんである。ご褒美になんでも好きなおもちゃを買ってやる、と、スーパーのおもちゃ売り場に出かけた。そこで1号が「これが欲しい」と指名したのが、「宇宙戦艦ヤマト」のプラモデルであった。

「これがいい」
「これ、プラモデルやで、自分で作られへんで」
「これがいい!これがいい!」

仕方ない、一丁作ってやるか・・・・・

話は23年ほど前に溯る。小学校5年だったBelaは、クラスの一部でウオーターラインの模型が大流行していたので、模型を作り始めた。結構はまって、熱心に作っていた。戦艦、空母、巡洋艦、駆逐艦。当然小遣いのほぼ全額をつぎ込み、模型、塗料を買い込んだ。連合艦隊を全部揃えるんだ!!とばかり一生懸命作った。

その後、小学校6年の時にはスーパーカーブームである。世間の小学生同様にカウンタックやフェラーリ、F-1などの模型を作ったもんである。やがて中学校に進学、だんだん模型とは遠ざかっていった。まあ、これが当時の小学生の一般的な姿であろう。男の子がだれしも通る道である。やがて私は音楽に熱中し、更にパソコンに熱中。模型のことなどすっかり忘れていた。

3年前、転勤で職場が変った。同僚のA氏は、生粋のAFVモデラーで、昼休みに、シコシコと模型のパーツを削ったりしている。それをちらちら横目で見ながら、模型少年だった子供の頃を思い出して、実は

興味津々

だったのである。だが、いい年こいたオッサンが模型なんて、恥ずかしい・あんなのは子供の遊びだ・・・という思いがあり、まさか自分でやるとは夢にも思っていなかった。

そこに息子の一言である。実に20年ぶりの作成である。スーパーでヤマトを購入、昔取った杵柄で、模型店で取りあえず塗料とマスキングテープ、接着剤を購入し、ヤマトを制作した。

その後、A氏にその話をすると、模型に関する蘊蓄(うんちく)を色々と説明してくれた。模型店に行くと、オッサンばっかりで子供を見掛けない。もしかして、模型って、大人の趣味なんだろうか・・・・

後は、泥沼にめり込む一方である。

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