ぼくを釣りに連れてって

第17話 正月帰省のお土産狙い 2006.12.30

正月に帰省、といっても、車で30分の所なのだが、とにかく実家に帰るお土産狙いとの名目で、1号と一緒に西宮ケーソンに出かけた。「タチウオ 30匹釣ってきて!」というY子さんに見送られて昼の1時に出発。
途中、エサを買うために釣具屋により、寄り道をしたので到着は2時半ごろとなった。
エサは、アミエビとキビナゴ。

到着後、まず周りを見回す。サヨリ狙いの人ばかりだが、釣れている気配はなかった。
私もサヨリを狙ったが、全く当たりなし。
一方、1号はというと、サビキでカタクチイワシを釣っている。入れ食い状態だ。タチウオのエサには丁度良いサイズだったので、とりあえずキープ。
3時半ごろになったので、私は底サビキにてアジを狙うが、全く当たりなし。時々カタクチイワシが掛かる。底で掛かっているのか、仕掛けを回収している時に掛かっているのかはよく判らない。
とりあえず4時半頃までに、カタクチイワシを30匹ほど確保できた。これなら、キビナゴを買わなくても良かったかもしれない。

さて、周りの人もボツボツとタチウオ狙いに切替え始めた。いつの間にか、ケーソンは満員だ。まだ明るいので、引き釣りの人が多いが、引き釣りの仕掛けは持っていないので、ウキ釣りをした。1号は、ルアーでやっている。ところが、あっという間に根掛かりでルアーをロスト。あれほど根掛かりに注意しろと言ったのに!
さて、あっという間に日は沈み、あたりは真っ暗だ。暗い海面に電気ウキが並んで幻想的である。だが、周りでタチウオが上がっている気配はなかった。


8時ごろだろうか。左の人がタチウオを見事に釣り上げた。その後も本当に単発であるが周りでタチウオが上がるが、我々のウキは全く変化なし。
その上、買ったばかりの水中集魚灯「ハニーフラッシュ」が、結び目が解けてはるか彼方に飛んでいった(号泣)
またまた、今度は右の人がタチウオをゲット。

「何で僕らには釣れへんのやろう」
「釣れる人とは、何かが違うはずや。何が違うんやろうなあ」

9時を過ぎると、あたりも全くないようで、周りの人も大分減った。
10時ごろ、寒さに耐えかねて、1号に暖かい飲み物を買いに行かせた。

第二コーナーの向こうから、おじさんが偵察にやってきた。
「どうですか、この辺は当たりあります?」
「いや、8時ごろまでは、周りではポツリポツリと上がってましたが、今は全然です。人も減ってきました」
「向こうも駄目ですわ。夕方に2匹釣ったんですけど、その後さっぱりです。こっちの方なら釣れるかなあ、と思ったんですが、やっぱり駄目ですか」


常連さんの様で、色々昔話を聞かせてもらった。
昔はケーソンの直ぐ近くまで車で入れたとか、去年はタチウオよりもコウイカが沢山釣れたとか。

さて、1号が戻ってきたので、コーヒーを飲みながら再度気合を入れなおして釣り再開。だが、全く当たりなし。とうとうイワシがなくなったので、キビナゴに切替えた。


「どうすんの。全然釣れへんで」
「釣れるまでやるんや!」
「えー!!」
「この前もボウズやったし、このまま帰ったら男のメンツにかかわる
「そうやなあ。釣れんかったら、2号のやつ、笑いよるやろなあ」


そのまま暫く頑張ったのだが、周りも殆ど人が居なくなった。
そうするうちに、仕掛けが切れてワイヤーが吹っ飛んでいってしまった。
もはや、新しいワイヤーハリスに付け替える気力もなくなってしまった。

「やっぱり今日はあかんわ。帰ろか」
「えー、もう少しで12時やで。12時まで頑張ろうや」
「そうか。お父さんはもうええわ。片付け始めるから、お前は最後まで頑張れよ」

ということで、12時まで頑張ってギブアップ。正月のお土産の夢は露と消えてしまった。
帰りにコンビニでカップラーメンを買って、帰宅して深夜に1号と一緒に食べた。


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