ぼくを釣りに連れてって

第14話 五目釣り達成! 2006.12.10

先週は西宮ケーソンでアジが釣れているところを目撃してしまったので、これは狙わねばならない。
土曜日は雨だったので、日曜日に出かけた。今日は子供たちは用事があるとのことで、単独釣行である。
気合を入れて、3時半起床、4時出発。ケーソン到着は5時ごろであった。久々の夜明け前到着。この時間でも、タチウオ釣りの人で一杯だ。しかし釣れていない様だ。
今回は、釣具屋のバーゲンで買った水中集魚灯という秘密兵器があるので、その先にサビキとルアーを取り付け、ジグサビキでアジ、タチウオを狙った。今までは、ルアーは遊びだったのだが、今回はちょっとだけ本気である。
だが、全然だめ。周りも釣れていない。と、右隣の人がタチウオをゲット!

釣れないうちに夜が白み始めたので、諦めて、アジ狙いに変更。サビキの上に集魚灯とウキを取り付け、投げるだけ。
ウキによる投げサビキの場合、底近くの棚を調節するのが面倒であるが、この場合、カゴを着底させ、水中ウキでサビキを自立させるため、棚調節が不要である。名付けて「底サビキ」
私が考えたわけではなく、類似の市販仕掛けがあったので、それを参考にした。

さて、2-3投したが、何もかからない。
置き竿にしてサヨリ仕掛けを準備しながら上げてみると、アジが掛かっていた

この釣り方の欠点は、全く当たりが取れないことだ。上げてみて、「ありゃ、釣れている」という感じだ。しかも暴れまわったためかサビキがグシャグシャに絡んでいる。

まあ、本命のアジが釣れたのは素晴らしいことだ。俄然やる気をだして何度か投げたが駄目。ならばと置き竿にして10分ほど置いておくと、アジが掛かっている。

周りでサヨリ釣れ出したら頑張ろう、と、暫くはアジ狙いに集中した。10時ごろまでに約10匹のアジを確保。サイズは20cm前後と、まずまずだ。

このお手軽投げサビキ、かなり有効だが、当たりが全く取れず、上げてみないと釣れたかどうか判らず、釣り味に欠けること、アジが暴れて仕掛けが絡まりやすいことが欠点だ。仕掛けは4本ぐらい使い物にならなくなった。サビキのスペアはかなり多めに用意する必要がある。

さて、サヨリであるが、周りも誰も釣れていない。アジの当たりも止まったのでサヨリつりを行ったが、気配がない。何人かの人が偵察に回ってくる。口々に
「今日はサヨリは駄目ですな」「こっちも駄目ですか。向こうも全然です」
と言っている。今日はサヨリは回ってこないのだろうか。

こういう時は闇雲にやっても駄目だ。近くのコンビニ、といっても歩いて10分以上かかるのだが、そこまで行って弁当を買ってきた。暖かい弁当と、持参の「燗番娘」という熱燗の出来るお酒で昼食。寒い防波堤で、暖かい弁当と酒は格別である。


気を取り直して昼からの釣り。だが、昼前からものすごいカタクチイワシの大群である。昼過ぎからは、いっそう数が増え、キラキラと吹雪のようだ。もう、何をやってもカタクチだらけ。サビキでは餌もないのに鈴なり。投げて底を狙ってもカタクチが鈴なり。
カタクチは全部リリースした。サヨリもウルメもアジも、カタクチの大群に圧倒されてどこかへ行ってしまったのだろうか。
底狙いでは、極たまにアジがかかる。しかし、全く当たりがない。引き上げてみると、カタクチの中に、時々アジが混じっている感じ。アジって、引きが弱いのだろうか。それとも、置き竿にしているので、散々暴れて疲れ切った後に引き上げているのだろうか。

そういうことを繰り返しているうちに、やたら手ごたえが重い。が、引きはない。ゴミでも引っかかったか?とリールを回していると、なにやら大きな魚。形はアジっぽいが、アジにしては大きい。しかも無抵抗だ。
ごぼう抜きしてみると、アジではない。あれ?なんだこりゃ。

周りの人も寄ってきた。
「セイゴや」
スズキの子供、セイゴであった。サイズは25cmぐらい。ホントはこれぐらいのはリリースしなければならないんだろうが、今日は息子どもがいない。リリースしたら、セイゴを釣ったと言っても信用してもらえないだろう。少し後ろめたいが、初めて釣った大物だし、キープすることにした。
見ると、口に掛かったのではなく、目の下に針がかりしている。
恐らく、サビキに掛かったカタクチを食おうとして、引っかかったんだろう。よくばれなかったものだ。
ナイフを取り出し、エラの中をザク!もっと暴れるかと思ったが殆ど無抵抗だ。続いて尻尾の付け根をザク!むしろこの時の方が暴れた。続いて体を折り曲げて血抜き。あまり血は出なかった。とにかく、野締めは初体験。なかなか難しい。

さて、その後はもうカタクチ、カタクチ、カタクチ。何も出来ない。
と、朝からずっとサヨリを狙っていた右の人がサヨリをゲット!更にもう一匹連続でヒットさせた。ようやく待ちに待ったサヨリが回ってきたようだ。

慌ててサヨリを狙う。立て続けに2匹をゲット。うーん、今日はマル秘餌は有効なようだ。ところがここであたりは止まった。30分ほど頑張って、更に一匹追加。何とか、家族全員の分、あと一匹、と粘ったがここまで。周りも全く釣れていない。
またまたアジ狙いに切り替えるが、相変わらずカタクチばかり。海面は、カタクチ吹雪どころか、カタクチブリザード状態である。
尼崎のフェニックス横でのイワシ入れ食いを思い出した。あの時以上だ。
あの頃はカタクチイワシを釣って喜んでいたのだが、今となってはカタクチイワシを持って帰っても、Y子さんが悲鳴を上げるだけだ。
4時半ごろ、ついに力尽きて納竿。帰り際、左の人がタチウオを釣り上げた。波止を歩いている途中、3匹ぐらい、タチウオを釣り上げている現場を目撃した。今日はタチウオは非常に好調のようだ。また機会があれば狙ってみたいものである。

さて、本日の釣果は、 セイゴ 1匹、サヨリ 3匹、アジ 13匹、マイワシ 1匹、ウルメイワシ 約40匹、カタクチイワシ 沢山(リリース)。見事に5種類の魚を釣った。五目釣りである。
サヨリは不満だったが、一瞬とは言えマル秘餌はサシアミと互角だった。本命のアジもまあまあ釣れたし、セイゴというおまけ付き。やっと満足できる釣りが出来た。
ちなみに、セイゴ、サヨリ、アジは、全部刺身で食べた。セイゴやアジの刺身、予想以上に美味かった。


メインページに戻る

 

inserted by FC2 system