コーヒーブレイクダウン

第16話 さらばディアマンテ (今回は真面目) 2002.11.27


最初に乗った車は、日産のスカイラインであった。就職した時に兄から譲り受けたもので、かなりボロかった。ハンドルを大きく切ると、バキバキ・ミシミシと大きな音を立てる。Y子さん(家内)の話によると、近所の奥さん連中から、

「Belaさんの旦那さんが会社から帰ってくると、バキバキって音がするからすぐわかるわ」

と言われていたらしい。


結婚2年目。1991年。9年目の車検が迫り、買い替えを決意する。スポーツカー好きの私は真っ赤なスープラ(中古)が欲しかったのだが、セダン大好きなY子さんは、

絶対三菱のディアマンテが欲しい

と強行に主張した。しかも新車じゃなきゃ嫌だという。どう考えても分不相応な車であるし、「高いから他のにしろ」と主張すると、

じゃあ、トヨタのセルシオがいい

車に詳しくないY子さんらしいが、もっと高級車ではないかあ。しかし、車の購入資金の大半はY子さんの持参金から拠出されるので、文句は言えない。車種はディアマンテに決定した。


さて、納車されて乗ってみると、Belaもすっかり気に入ってしまった。明らかにBMWを意識したデザインもかっこいいし、車内は広いし、内装も今までのスカイラインと大違いでとても高級感があふれている。木目調パネル、アナログ式時計などは今でこそ普及しているが、このブームを作ったのはディアマンテである。6気筒でエンジン音も静かだし、高速での安定性も抜群。非の打ち所がない。ただ一つ「燃費が滅茶苦茶悪い」ことを除けば(涙)
という訳で、友人や近所の人に鼻高々だったものである。


その後、ディアマンテはBela家の一員として、我が家の歴史を共に歩んできた。
購入の翌年にはBela息子1号が生まれた。
Y子さんの父が急に亡くなった時、呆然とするY子さんを乗せて姫路から大阪にすっ飛んでいった。
阪神大震災で姫路・大阪間で離れ離れになったY子さんと1号に会いに、三ヶ月ぶりに復旧した中国自動車道の大渋滞路をノロノロすすんだ。
車検のために車屋に預けて電車で帰ろうとすると、車を捨てると勘違いした1号が大泣きした。
1号が生まれた時も、2号が生まれた時も、姫路から大阪にすっ飛んでいった。
夜中に息子どもが怪我したり高熱を出したりして、慌てて病院に走っていった。
2度の事故から雄雄しく立ち直り、東は名古屋から西は広島まで、Bela一家を乗せて旅行に走り回ってくれた。

まさに颯爽とした走りであった


だが、10年経つとさすがに傷みが目立つ。雨ざらしの天井は塗装が白化、クラクションが鳴りにくいなど電装部品も傷みだした。タイヤもかなり磨り減って、次の車検は厳しいかもしれない。カーナビやカーMDも欲しいが、いまさら付け替えるのも勿体無いし・・・次の車検(2003.7月)までには乗り換えることにしよう。


ところが、2002.11月下旬のことである。山道を走っていると急に、キーっという大きな音が鳴り出した。走ると鳴り出す。ブレーキを掛けると止まる。どうやらブレーキ関係らしい。
ブレーキ関連の故障は怖いので、三菱のサービスに見せると、

ブレーキパッドが磨耗してます。この音はその警告音です。急にブレーキが利かなくなることはありませんが、早めに交換してください。
費用は
1万8千円です。


うううんん。半年も乗らない車にそれだけ費用をかけるのは、あまりに勿体無い。急遽買い替えを決意し、大慌てで車屋さんをあちこち回った。といいつつ車種はある程度前から考えていたのではあるが。
ということで、ついに購入。トヨタのノア。流行のミニバンである。丁度子供もこれから大きくなるし、便利になるだろう。カーナビもカーMDも付けたし。ちなみに、ディアマンテの査定は5000円(涙)であった。トヨタでは、新車購入時には最低査定価格は5千円だそうである。


さて、ノアの納車は年内とのことである。納車が待ち遠しい反面、ディアマンテと別れるのは寂しい。複雑な心境である。せめて残された僅かな時間、精一杯乗ってやろう。


さらばディアマンテ。ありがとう。


といいつつ、新車が来てみると、嬉しくて仕方がないBelaであった。おしまい。

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