コーヒー・ブレイクダウン

第4話 優しい彼 (いとうさまさんよりの投稿作品)

当時、私には’Uちゃん’という彼がいました。彼とは学生の時からのお付き合いで、その頃は付き合い始めて2年〜3年の歳月がたってました。
私が言うのもなんですが、とっても
優しい’彼’で、お休みになると必ずデートをしてました。   その日も、お休みだったので待ち合わせ。待ち合わせは、2人の住んでる中間をとって都内某所。たまたまその日は、お互いの都合が合わず、夜7:00に待ち合わせていたんです。

「7:00に○○○ね。」
「うん。」

ってな具合で。

私は予定とおり7:00に到着。
10分経っても彼は現れません。
30分経っても現れません。
1時間・・・2時間・・・

(どうしたんだろ・・・遅過ぎる。けど・・・
待ち合わせの時間、勘違いしちゃってるのかな?)

結局、彼のおうちに電話しても、連絡はとれず。当時、私も彼も携帯電話はもっていないのでどうしようもありません。


3時間・・・

同じお店でねばるにも限界があります。コーヒー一杯で3時間だなんて・・・仕方なく、お店をでて再度彼のおうちに電話をしました。けど、やっぱり連絡がとれません。

それまで、一度も約束をすっぽかした事などなかった彼です。

(もうちょっと待とう。まだ電車あるし・・・)

今度は駅で待つことにしました。ホームの椅子に腰をかけ、電車がつくたびに彼を探しました。


4時間・・・

彼は現れません。

(どうしたんだろ。事故にでもあったのかな?)

私の終電まで、あと30分。  

「ねぇ、一人?飲みに行かない?」

誘惑の声。

「・・・」(シカト)

それどころじゃないんです。彼が現れない、連絡がつかない、事故かもしれない・・・

そんな誘惑にかまってる場合じゃないんです。

「ねぇ、ねぇ。」
「待ち合わせしてるの。だから行かない。」
「そ。」

そういうと、その男性は背中をむけ去っていきました。次の瞬間、私の肩を’ポンポン’と・・・(?)
振り向いた瞬間の出来事でした。

私の肩をたたいたのは、彼じゃなく。さっきのナンパ野郎でした。そして、そのナンパ野郎は私に

’ぶちゅー’っとキス

をして、逃げ去っていきました。

(えっ!!)

なんだか、とっても悲しくて、情けなくて、どうしようもなくなりました。

(一体私は何をしているんだろー?)


帰ることに決めました。彼とももう会うことはないのかなぁ・・・と思いながら。でも、もし事故だったら・・・と、それでも気にかかって仕方ありません。だって、本当に優しい彼だから。すると・・・

現れました。やっとです。4時間余りも遅刻して。

「どうしたの?大丈夫?」
「ごめんな。ホント、ごめんな。○○○に電話して、呼び出してもらおうと思ったけど、おまえ、いなかっただろ?」

そういいました。

彼の遅刻の理由は・・・

”パチンコ大フィーバー”

でした。私はそれで4時間という時間と、そして’ちゅー’を奪われたのです。彼のいい訳と、私の言い分とを言い合ってる間もなく、2人とも電車はなくなりました。本当だったら「帰る!!(怒)」と言って、帰ってしまいたいところですが、電車はすでになく、2人で仲良くとはいかないけれどホテルに泊まることにしました。彼はホテルでも、誤りつづけました。私も、泣きながら誤ってくれる彼をみて

「うん。わかった。もういいよ。」といいました。
なんだか、ほとほと疲れてしまい、私はスヤスヤと寝てしまいました。


どのくらいの時間がたったのでしょう。
電話のベルの音がします。寝ぼけ眼で電話をとると・・・

「大丈夫ですかぁ〜!?」
「・・・」
「生きてますかぁ〜!?お客さ〜ん!生きてますかぁ〜!!」  

何がなんだか理解もできず、「生きてま〜す。」   そして、気づきました。部屋の中に彼の姿がありません。

「あのぉ・・・」
「お連れさんが先に帰っちゃいましたよ。」
「いつ?」
「今。一人で帰っちゃったから、殺されてるんじゃないかと思ってね。
無事ならいいんですよ。まだ時間がありますから、ごゆっくり・・・」
 

ごゆっくりと言われても・・・急いで彼を追いかけました。駅で捕まえました。彼が言いました。

「おまえに対して、すごく悪いことをした。
だから一緒にいる権利なんて俺にはない・・・」

彼なりの・・・?彼独自の思いやりでした。  


もし、私がものすごく熟睡していて電話の音に気づかず寝ていたら・・・おそらく’おまわりさん’と’ホテルの従業員’に優しく起こされていたことでしょう。
優しい彼には想像もつかない事でしょうが・・・

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